ボタン工場を見学したことがあります
ボタンのこと、知ってますか?
知らない方はおりませんよね。
どこのテーラーさんにも、仕事場の片隅にこのようなボタンが、箱に入ってあると思います。
ボタンの墓場ではなく、ボタンの休憩場所です。
お客様が、1個無くなったとご来店の折に、大変助かります。
もう、廃番になっているボタンも多々ありますから、無くなったボタンが見つかると、お客様には大変喜んでいただきます。
メタルボタンは、誰も知っていますよね。
裏を見てみると・・・
穴が開いています。
さて、クイズです。
この穴の役目は、何でしょうか?
「穴が、開いていないのもあるではないか!」 「そうですよね」
私も、そう思い、穴を探しました。
カット!
穴が、ありました。
これは、穴が一つしかありません。
工程上、時間が必要です。メタルボタンの中では、割高になっていると思います。
えらい、専門的なこと言っているなと、言われそうですが、ボタン工場へ見学に行きました。(数年前のことです)
写真とかは、企業秘密などもあるので、了解いただけませんが、ボタンの金型や資料を沢山見せていただきました。
日本のボタン生産現場も、すごく楽しいですよ。
地域的(大阪市東住吉区)には近いのに、工場を見学する機会は、努力・協力無しには得られません。(こちらの希望に努力・協力いただきました。)
裏穴の秘密を教えていただきました。
メタルボタンには、メッキ加工の工程があります。メッキ加工は、他の工場が行うそうです。
裏穴の、答えです
メッキ液が流れる穴でした。
メッキの現場は、見たことが無いので工程の流れは分かりませんが、ひっくり返すのは、無理な工程になるのでしょうね。(一個の裏穴は、流れが悪いですね)
空洞のメタルボタンは、主に制服のボタンに使われます。
ジャケットにも使われますが、お洒落に装うには、細工された綺麗なボタンです。(空洞と違い、メタルボタンは少し重くなります)
お別れするときに、「日本のものづくりに、頑張ってください」と申し上げた折り、「私たちが頑張っても、メッキ工場が駄目になれば、仕事は出来ません」とのお言葉に、ものづくり環境は、それぞれを知ることが大事だと感じました。
服づくりにおいて、ボタンはあるもの・裏地付属もあるもの・・・そうでは無いことが、迫っています。
日本の「ものづくり」を、みんなで考える時ではないでしょうか。
ボタン工場を見学の機会を与えていただきました、M様S様ありがとうございました。
感謝いたします。