大阪洋服同志会一年間ありがとうございました。


11月例会のテーマは「立体とシルエット」でした。例会の話題もテーマに沿ったお話で締めにしたいと思います。
「ロンドンでは、5メートル離れて、見える形が良ければ納まります」やはり、本場洋服文化の蓄積は、計りしれません。見るべきところが違います。日本では、考えられません。ミリミリ服飾評論家もいましたよね。雑誌の影響を受けているお客様もいて、手間暇に苦労する事もあります。
日本人はパーツも大好きで「お台場」が付き物です。既成品が広い生地を使って上手に作っています。見えは良いですが、平面のジャケットです。美しいシルエットが出る訳がありません。シルエットはパターンで補っているようですが、本場とは価値観が違います。
私は、本開きも嫌いです。しかし、ロンドンでは、99パーセント本開きは作るそうです。省いてはいけない部分もあるのですね。
それから、背抜き・単衣の仕様は、着物からきているようです。ロンドン仕立ては、総裏に限られるそうです。サビルローには、アラブの王様もいるので背抜き等お勧めですが、湿度が違うので要らぬお世話でしょうか?
とにかく、日本は細かいところに腕を磨く傾向があるようです。ポケット口を3ミリに拘っているブランドもあります。
「ロンドンは雑だ」「ポケットが綺麗でなくてもよい」私には想像が出来ません。ゲスト講師は、「郷に入っては郷に従え」というお言葉が、最後にありました。
ゲスト講師をお迎えする立場として、講師の体験をどこまで聞き出せるのかが勝負でした。ご参加いただいた皆さんには、ご満足いただけたでしょうか? 専門分野のお話もあり、難しい内容もあったと思いますが、40年昔のお話も今では貴重かと思います。
私の役目は、経験・知恵から出来る形を表し、その応用がアイデアとなって生まれ変わる事を期待して行動しています。10人いれば10通りの手法が生まれます。人を活かし人を育てるのが、会長の役目です。
来年は、どんな出会いと感動が待っているのでしょうか。裏腹に苦しみも控えているのは、覚悟です。
これから、年末年始を迎えます。どうぞお身体ご自愛ください。
来年も、大阪洋服同志会を、よろしくお願いいたします。
来年は、月例会準備会から、スタートです。メール・ブログでお知らせいたします。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
一年間、ご参加ご協力ありがとうございました。