「シンプル・イズ・ベスト」
セミナーの、デザインも生地も決まりフィッティングも終わりました。
後は、縫製となります。まだ、補正が終わっていないのですが、頭の中は、縫製者として、どのような工夫が出来るだろうか・・・
どのような、アイデアで楽しんでいただこうか・・・(いろんなアイデアが浮かぶたびに、やりたくない気持ちが強くなります)
「心からの笑顔」・・・(当日笑顔を、いただけるでしょうか)
私の想いは、固まりました。シンプル・イズ・ベストです。
シンプルの中に、想いを込めて、仕立てます。
シンプル仕立ての中に、時間をかける意味をブログに綴りたいと思います。
今日は、裏地とゆっくり・・・格闘しました。ちょっと癖のある裏地ですから、何度もスプレーしてアイロンで馴染ませます。
この柄に、勝手に決めました。
中さん(モデル)が、大切に保存していた裏地です。(スプレーすると、絞りのように、ブクブク膨れてくるのです)
一目で分かる見分け方を、お教えしましょう。基本的に膻糸が柄になっている方が表になります。綾がノの字になっている方が表と言う見分け方もあります。
胴裏・袖裏・袋地スレキ、そして、台芯になるパーツを、しっかりアイロンで、地の目を通し馴染ませます。
動く台芯で、美しいフロントのシルエットが表れます。(その予定です)
これまで考えていたアイデアは、シルバーグレーのスーツなので、ジャケットとしても着ていただけるように、細工してみようと思いました。アイデアも幾つか浮かびました。
しかし、よくよく考え、アイデア服では無く、スーツそのものを深く追求する事にしました。
表素材は、モヘア・カシミア・チンチラが絡んだ生地です。「力」のある作品にしたいと思います。(負けそうですが、負ける訳にいきません)