つくり手の想い

つくり手として心に残りました。

 今日も、毎日新聞の記事を見て、想いが同じだと思いました。

 「売れるモノより良いモノを」
                        竹田史郎 竹田ブラシ製作所社長
 サッカー女子日本代表なでしこジャパン」が昨年、国民栄誉賞を受賞した際、記念品として私たち竹田ブラシ製作所の化粧ブラシが贈られた。あれから注文数は大幅に増え、記念品と同じセットは現在、納期4ヶ月半を記録。この一番重要な時期だからこそ、さらに丁寧に、さらに良い物を追求していくことを忘れないように心掛けている。
 竹田ブラシには、「営業」がない。「他にはない商品を作ること」に力を向けるしかない。自分自身が活動的な「消費者」であり続け、「売れるモノ」だけでなく、「良いモノとは何か」を、自分なりにしっかり観察し、味わうことを心掛けている。コンセプトを明確にし、用途に合わせた使い方・お手入れ方法の説明を丁寧に行うことも重要だ。

 私は、つくり手から「モノ」を想うとき、素材に魅力があり、形(デザイン)に魅力があると思っています。素材と形から職人が人(お客様)を想像し作ったモノには命が宿ります。大袈裟な言い方ですが、お客様から長い間大切にしていただける商品の完成です。「他にはない商品を作ること」なのです。「良いモノとは何か」を追求する事は、「売れるモノ」より重要だと思うのです。「良いモノ」と「他にはない商品を作ること」を重要視するのなら、十人のテーラーが居れば、十の魅力を持った商品が誕生すると思います。「消費者」の立場で自分の完成品を見るならば、満足の目は無いと思います。絶えず改良の欲求が芽生えるのが技術者です。
 そのような、技能者であり続けたいと思います。このような技能者が生きられ育つ洋服業界であって欲しいと願います。

 「熊野筆を真のブランドに」と、竹田史郎・竹田ブラシ製作所社長は頑張っています。
 
 つくり手として竹田社長の想いが、心に残りました。