日本式の穴かがりです。   まず、二本を渡し芯にします。

すくいながら、糸幅ずつ前に進みます。

行きと帰りを均等にするのが、難しいのです。

裏足を長く、表足は短く・・・針を出して糸を掛ける。

引っ張り加減で、硬くも柔らかくもなる。

最後まで根気よく・・・。
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完成です。

衿穴(1.8cm)20分、前穴(2.5cm)7分が、技能グランプリの時間配分でした。
日本の穴糸と、西洋本場の穴糸の太さが違うのご存知ですか?
百貨店の技術者が「太くすると、かがる時間を短縮できる」(糸幅の関係です)と考え、糸業者に依頼して現在の太さになったそうです。数は力なりで、百貨店に力があった時代もあったのです。
数年前の話ですが、ある雑誌に「見返し」と記されてありました。重心カッターが「身返しですよ」と、雑誌社へお電話しました。しばらくして編集者から「身返しが正しいようです」と、ご連絡がありました。どうでもよい事ですが、百貨店の名前で質問があったので、お調べいただいたと思います。
「数は力なり!」
私が抱えている問題も、力がほしいです。
さてさて・・・
シルクサッカー、チェック柄を合わせます!
接着を貼らず、糊は極力少なくして、完成させました。勿論、ピリピリの仕上がりですが、素材の力です。
素材の性質を、決してコロしたくありません。

梅雨が明けて、空気もカラッとしました。

これからは「熱い・暑い・あつい」数ヶ月です。

私は、暑さも寒さも、あまり感じない変人職人です。
世間の空気より熱い気持ちがあるからだと思いますが、迷惑になるといけません。
26日は、大阪洋服同志会月例会ですが、南からは、台風12号も呼び寄せているようです。
来るもの拒まずですが、台風だけは困ります。