職人が纏いたい服

叩け!締めろ!!潰せ!!!・・・そして、活かせ。
空ゴテ(焼きアイロン)で、真剣勝負です。

平面の肩は、肩イセが死んでいます。前肩と肩甲骨、首登りの高さをつくる。(高さの反対、谷をつくるとも言えます)
これは、パターンでは補ません。
しかし、「パターン通りに縫えば良い」パターンナーの嫌いな言葉です。この発言をする者は、許さないか離れるかです。
理論で挑みますが、パターンを極めようとする者、縫製を極めようとする者にとって、結論は出ないようです。
私は、パターンを正確に、立体にする縫製を心掛けます。正確なパターンを要求します。立体縫製には、「締める仕事」が肝心です。
カッター「締めなくて良い!」「パターン通りで良い!」と言います。
私「職人が、締めないから伸ばすのだ!」(工場へ出すと、平面の服が搬入されます。)
私は、締める以外に、立体にする方法を知りません。もう一つありました。「線の移動」です。これも、縫製の仕事です。
肩のピリ・・・
仕上がり修正は、技能が必要です。
横地の目が、肩先へ向かうよう、強制的に従わせます。(肩甲骨・前肩の山をつくっているに過ぎません。)

仕上がりの悪い肩廻りも、ある程度、正しい地の目に直せます。
・・・お客様の身体に触れる、カッターの仕事・・・
・・・お客様の身体の形をつくる、職人の仕事・・・
どちらも大切な仕事だけれど、身分が違うよなぁ。
職人がカッターになりたい気持ちが分かります。
私は、カッターになれない身の上だから、誇りを持って洋服職人を通します!
まかないが食べたい料理・・・職人が纏いたい服・・・
来年挑戦します!