パーツつくり(胸箱ポケット)

地味に地味に、黙々と・・・。



今日は、胸箱ポケットのつくり方をやりましょう。



私は、やった事ないのですが、「本箱つくり」が、あります。(先輩たちがやっていました)



私が普段やっている箱づくりは、偽箱つくりとなるのでしょうか、糊が必要です。



本箱つくりは、手間が必要ですから、今は、ほとんどの職人さんは、偽箱つくりだろうと思います。



西部技団の作品は、研究発表の場でもありますから、糊なしの箱つくりでやりたいと思います。



とは、言っても、先日、教えてもらった手法です。





「ピッ!とやって、パッ!とやれば、ボン!と、出来るんです!」と、言う手振りの説明でしたが、それでは、満足いかないので、私の工夫を加えました。(試作しましたから、大丈夫です)





シツケしているのは、TCスレキです。(シツケの上が、2.5cm巾箱になる部分です。)(横と上に、縫い代があります)

箱裏に、シツケでスレキを固定しました。(スレキは、2重です)

次に、表箱口の上がり線を、山折りにします。

山折りにして、横にユトリを取りシツケで固定します(箱の横も、上がり線です)


横上がり線の縫い代とスレキを、ゴロつかない様にカットします。そして、横縫い代をアイロンでしっかり折り、ひっくり返します。

胸箱が、糊を使わずに出来ました。(普通は、ここまでに糊が必要なのです)

箱巾2.5cmに、線を引きます。箱裏の縫い代を多く残しているのが、私の工夫です。(TCスレキも、私の工夫です)(麻芯を使うと、言っていました)





「ピッ!とやって、パッ!とやれば」で、試作した結果の形です。



この先の工程は、普段通りで、胸箱ポケットは、完成します。



つまり、いつもは、糊で固定する所を、ミシン縫いして返す方法だったのです。



いかがですか?(ほとんど、試作で考えながらの工程でした)(半分は、自分流です)(ひっくり返すのが、ポイントですね)



「ピッと、パッと、ボン!」を、教えてくれた人は、昭和50年代でしょうか?

ロンドンのテーラーで、2年間修業したKさんです。



「ホーズ&カーチス」と言うテーラーでの、修業の話も、面白いですよ。



また、いつの日か、ブログに書きたいですね。.