重い扉を開く力。



若い人達にとって、洋服会館の敷居は、高いでしょうか?

技術団体の扉は、重いでしょうか?

熟練技術者への声掛けは、勇気がいりますか?



いやいや、若者のエネルギーは、凄いと思います。

若者へ、扉を硬く閉ざしているのは、我々紳士服業界人だと思います。

理由は、あります。「オーダーの仕事では、飯が食えない」「オーダーの仕事は、辛い」「きっと、オーダーの仕事は、続けられないだろう」「・・・」



先日も、我々丁稚の修業時代の話となりました。月二千円の賃金をもらい、週休二日、労働時間は15時間、仕事は教えてもらえる訳ではなく、先輩の作業を見て覚えた。五年間丁稚修業で、一年間はお礼奉公・・・「この環境から、早く逃げ出そうと思ってた」



私は、昭和42年に入っていますから、少しは良くなってはいましたが、似たような修業時代でありました。そうでなければ、仕事として身につかない辛い仕事ですから、若い人が紳士服を勉強したいと言われても、「続けられない」「・・・」硬い扉も、親心なのです。



しかし、紳士服に魅力を見つけた若者のエネルギーには、凄いものを感じます。

食い口の仕事ではなく、「魅力」からの発想は、将来への夢と繋がり期待も大きく膨らみます。



若者に、私たちが修業をした時代の辛さには耐えられないでしょう。しかし、前の見えない現代に生きる若者も、違った辛さがあります。



敷居をこえる勇気と、硬い扉を開ける力は・・・

門戸を開く親心は・・・



その答えは、隣にあるのではなく自分自身が持っているのだと思います。

全ての人が、持っていると思います。



















洋服会館の書物を、活かして下さい。


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