四点口の四点目が出来ました。

Mさんの努力は、レポートを見ると良く分かります。

勉強会では、説明をしながら工程を進めるのですが、一言一言を真剣に記録していると思います。

内容を公開するのは、洋服技術を勉強する人にとっては説明を聞く側のレポート
の方が、同じ立場でより分かり易いと思ったから、Mさんにはレポートをお願いしています。

ただ、仕事を見ながら覚えるのとレポートの説明では無理があるのも事実です。

詳しく丁寧なレポートですが、仕事内容を理解するのは難しいかなと感じました。

Mさんには、YouTubeでもアップしてもらっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Ah0XRUahjNc&feature=related

Mさんには、「こんなに公開しても良いのですか?」と、言っていただきました。

私としては、「あなたこそ、習ったことを惜しげもなく公開しましたね。」

それで良いのです。

一人の人間の、得意・長所・メリット、反対に不得手・短所・デメリット・・・
この世に同じ人は一人もいません。

私が持っている技術の全てをMさんに伝え、Mさんは聞いたこと感じたこと全てを公開しても、人間は同じものは作れないのです。

完成の形をイメージして、一工程が進められるからです。

流れ作業と一人縫いの大きな違いです。

素材・デザインが同じなら、流れ作業は、同じ物が出来ます。

素材・デザインが同じでも、一人縫いは、同じ物は一つとありません。

私が全てを伝えても、Mさんが全てを公開しても同じものは出来ません。

むしろ、より素晴らしい「もの」に進化して欲しいと思っています。

大量生産を否定はしませんが、生産過剰・物あまりの現状は生産者として、
悲しい事です。

「ものを大切にする」環境になる事を、望んでいます。

「ものづくり」を公開するのは、環境づくりの一つです。

一人一人に違った魅力があります。その魅力が「もの」に伝わり、お客様に楽しんでいただけるなら、その輪は大きくなるほど良いのです。

「魅力」を言い換えるなら「心」です。

簡単で難しい「良いもの」を、楽しくつくります。

四点口の四点目が出来ました。


難しいですが、仕事続ける限り勉強です。

Mさん、そうですよね!

頑張りましょうね(^^)