今なぜ毛芯づくりなのか

{台芯の役目}

台芯の隠れた支えは 計り知れない。

服の用途に応じ 台芯も変化する。

私の理想とする台芯は 「動く芯」。

言葉で説明するのは難しいが 台芯の仕組みをイメージして欲しい。

私の台芯づくりは 各パーツの素材特徴を活かす事。

毛芯と胸バスは 同一とする。

ダーツのカットは バスの力を殺さない。

ダーツの位置は 胸のボリュームを逃がさない。

肩増しバスを肩グセポイントで摘むのは 前肩を消さないで何時までも肩の形状を保っている。

フエルトは 伸びる横地を縦に置く。

フロントスレキが正バイアスなのは 自然に無理なくカールさせるため。

あとは 各パーツを所定の位置へ正しく据える。

緩く緩く 手ハ刺し進めて行けば それぞれのパーツが三位一体の台芯として 
形を成すという事になる。

「動く芯」 それは手にして作って 初めて分かることなのです。

9月6日 同志会講習会 「台芯づくり実習」 のご参加をお待ちしております。
 
       大阪洋服同志会 技術担当   杉山一郎