オーダーメイド って何?

「オーダーメイドのスーツとはそもそも、奇抜さや相手を驚かしたりするものではないと思う。日本の仕立て屋さんでたまに凄く奇抜なものを作ったりしていると、ふと?に感じる。誤解を恐れずにいうならば、西洋に比べ日本で決定的にずれているものはmodeとsur mesure を混合している事ではないでしょうか。
また身体にあったスーツとは第二の皮膚のようなものだと私は思います。身体とスーツの間にある空気の膜こそが、着る人をエレガントに見せるもの、ゆとりの美は決して忘れてはいけないと私は思います。特に西洋人でsur mesureに慣れている人達は身体に染み付いているから、modeの注文をmesureですることは決してありません。」   これは K・Sさんの 2011.06.18 ブログです。

K・Sさんは若い人ならよくご存知のフランスで活躍している日本人カッターです。
モデリストというのでしょうか。
私はすぐに60歳になる職人ですが、西洋で勉強し活躍されている人の言葉が凄く気になりました。
日本の若い技術者の皆さんにも読んで欲しいです。

オーダーは良くて当たり前、当たり前には魅力が無いと思っている向きもある。
当たり前を追求するより、見える表現がお客様には分かり易い。

服で生きている方に失礼な言葉かも知れません。私も職人として服で生きてきました。
お客様に服を表現するのは、接客が始まりですから服の印象は接客次第と思います。

私は、シンプル イズ ベスト 何の飾りが無くても、お客様に「この服が最高だ」と言っていただける「服」を目指したいと思います。

私は若い技術者が大好きです。同じく経営者にも期待します。

「身体にあった間の膜」はエレガントな表現とK・Sさんは言っています。
私も製図・縫製で身体に合わせるのが一番難しいこと、ましてエレガントを表現するにはバランス等の絵心も必要でしょう。60歳でも勉強する事が多いです。

考えの違いは「魅力」の相違です。魅力は多いほど素晴らしいです。共に魅力を求めて楽しみましょう!!