技能って心を込めること?

技能について思うこと・・・

私は技能アビリンピック・技能グランプリ・技能マイスターを獲得しました!
「スゴイでしょう!!」 いいえ何にも凄くはありません。一人の職人サラリーマン以上にはなれません。(でした。)
私の甲斐性がないだけかも知れません。(実際、グランプリ獲得で会社へ貢献されている方も居ます)

しかし「技能」を尊重しないお国柄があるのも確かです。
「もの」の成り立ちに対して、双方(生産・販売・消費者)に興味が薄いと感じます。

流行・デザインそして価格が購買意欲第一に挙がるでしょう。(良い物を安く技術のメリットです)
高額商品は如何に安く手に入れるかを考えるでしょう。

「ものづくり」からは離れた事、これは「商売ですから売れてナンボのもんです」
「売れた後は知りマヘン」(ちょっと悪質ですね)

今はこのような「商売」ではリピーターに繋がりませんから、販売サービスそして生産方法まで、しっかり工夫努力されている事を私も知っています。

ここまでは前置き、「商売」あっての「技能」である事を、私も承知しています。


「技能って?」
「技能」が商売に使えるのか(メリットは?)・・・    「技能」は人間の能力・・・
「技能」は見えないところに時間をつかう・・・   「技能」は知恵と経験・・・
「技能」は感じるもの・・・   「技能」探究心には終わりが無い・・・
「技能」伝授には時間と忍耐が必要・・・    「技能」は消えるもの・・・

「技術」と「技能」の生産方式メリットは重複するところもありますが、「ものづくり」に心を込められる生産法は「技能」しかありません。

「技術生産」はムリムダムラを省くのと合わせて、心も省くのです。
「技能生産」は個人の能力・感性・意欲の差が、製品の仕上がりには違いがでるのです。

一つの製品に 「心を込める」 生産にも販売にもあって良いのではないかと思います。
販売・生産に携わる者の心が一体であれば、お客様にとっても「良い服」として伝わると思います。

日本で技能の肩書きは、何の値打ちもありません。(特に洋服では・・・)
肩書きで集客力があるとも思いません。
肩書きに値打ちをつける為にも、私は「魅力」を求めて頑張ります。

若い技術者が技能で夢を叶えられるように、願いながら・・・